パーツづくりの技術

TIG溶接

溶接の原理と種類

溶接という言葉はよく聞きますが、どのような原理で溶接がされているのかをご存じでしょうか。溶接とは、金属材料の一部を高い熱によって溶融または圧着して接合する加工方法で、工業製品づくりから建築などの広い分野で使われている接合技術です。
溶接は大別すると、
接合部に溶融金属を生成または供給して接合する“融接”
接合部分を加圧した状態でガスまたは電流による加熱で、局部的に溶融または塑性変形を与えて接合する“圧接”
接合する金属母材は全く溶融せず、別の金属材(ろう材)を溶融して接合する“ろう付”
の3種類があります。
TIG溶接は、アーク溶接の中の非消耗式保護アーク方式でタングステン・イナートガス・アーク溶接というのが正式名です。

一般的な溶接方式で、さまざまな金属の溶接に適用が可能

TIG溶接は、電極にタグステンを使い、シールドガスにイナートガス(主にアルゴンガス)を使う溶接方式です。溶接部をガスでシールドする溶接法で、風の強い屋外では不向きですが、一般的な溶接方法なので多くの作業現場で使われています。
空冷の溶接機では、200Aから300Aくらいの機種がよく使われており、1mm以下から10mm程度の材料が溶接できます。水冷式の溶接機は熱くなりにくく高出力が出せますが、トーチが重くて細かな作業には向いていないとされています。
TIG溶接は表面が美しく光り独特の色合いの外観になるのが特徴ですが、溶接の色を取り除くために塩酸を用いて洗浄することが多いようです。

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