パーツづくりの技術

レーザー加工

集束された光エネルギーを利用して金属を加工

不可視レーザーによって、さまざまな素材を切断、彫刻、マーキング加工するレーザー加工機は、従来の刃物や切削器具を用いる加工方法とは一線を画し、多くの可能性を秘めた工作機械だと言えます。
刃物など加工母材と接触する部位を使わないので消耗部品の交換が不要であり、加工時に加工材が応力や圧力などによって変形することがなく、画像処理コンピュータと連動した精密な加工はもちろんのこと、加工データを直接加工機に転送することで従来必要であった金型や鋳型の作成工程そのものが不要になり、多品種の加工にも対応が可能になっています。

進化を続けるレーザー加工機、操作性や安全性も向上

不可視レーザーを使用しているので加工機の扱いは慎重を極めるとともに、加工中の作業者は細心の注意を払う必要があります。最新技術が反映されたレーザー加工機は、加工者と加工エリアの間に開閉ドアが装備されたり、加工エリア内での火災や異常を知らせるセンサーアラームが付属されているなど、高度な安全対策が施されています。 金属加工に特化した大型のレーザー加工機は、精密なレーザー切断を可能にしていますが、イニシャルコストやランニングコストも高価な機械であるため、コスト面での競争力をいかに生み出していくかが今後の課題とされています。 また、レーザー加工機を操作できるオペレーターなどの人材育成も急がれており、加工企業にとっては越えなければならないハードルが数多くあるようです。

レーザー加工機とともに
次代の加工産業の主役となる3Dプリンター

三次元のデータを打ち込むことにより、立体的な形状の物体が出来上がる3Dプリンター。現在では試作品づくりなどに活用されていますが、すぐに金型を含む精密な金属加工製品の作成も可能になってきます。この3Dプリンターの出現により、加工業界は大きな転機を迎えることになりそうです。

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